良い商品なのに伝わらない? 利益につながるホームページ改善の考え方
商品には自信があるのに、なかなか問い合わせにつながらない
食品メーカーの経営者の方から、「商品には自信があるのに、なかなか問い合わせにつながらない」
といったご相談を受けることがあります。
実際にホームページを拝見すると、商品へのこだわりや技術力は十分にあるにもかかわらず、
その価値がお客様に伝わっていないのでは?と感じることが、本当によくあります。
とてももったいない状況だと感じます。
私は中小企業診断士として経営支援を行う中で、このたび上級ウェブ解析士を取得しました。
学んでみて改めて感じたのは、ホームページは単なる会社案内ではなく、企業の価値を伝え、
利益につなげるための重要な経営資源だということです。
今回は、ホームページを作っただけで終わらせず、利益につながる頼れる営業マンに
育てるための考え方についてお伝えします。
本当の課題は「伝わっていないこと」かも
実際に企業様をご支援していると、「うちの商品は本当に良いものなんです」という言葉をよく耳にします。
商品を見せていただくと、原材料へのこだわりがあり、製法にも独自性があり、
大手には真似できない魅力を持っていることが少なくありません。
しかし、その魅力がお客様に十分伝わっているとは限りません。
例えば、ある食材の輸入企業様では、現地のこだわりや技術力や素材の独自性が強みでした。
しかしホームページには商品名やこだわり、価格は掲載されているものの、
お客様にどんな良いこと(メリット)があるのか、がほとんど表現されていませんでした。
自社の中では当たり前になっている価値ほど、お客様には伝わっていないことがあります。
そもそも、いつも触れているものは、第三者のどこに響くのかが見えづらいものなので、
そのようになるのも当然という気もします。
ホームページは「価値を伝える頼れる営業マン」
ホームページを制作する際、基本的に会社概要や事業内容、商品情報を掲載することと思います。
もちろん、それらは必要な情報ですが、お客様は会社概要を見に来ているわけではありません。
お客様が知りたいのは、
「自分の課題を解決してくれるのか」、「なぜこの会社を選ぶべきなのか」ということです。
例えば業務用食品を扱うメーカーであれば、商品のスペックだけでなく、
「人手不足に悩む飲食店の調理負担を軽減できる」「安定した品質で提供できる」といった
価値こそが重要になります。
ところが、多くのホームページでは商品説明はあっても、その商品がもたらす価値が
十分に伝えられていません。
ホームページはインターネット上の頼れる営業マンです。
生身の営業担当者であれば、お客様の悩みを聞きながら商品の価値を説明できます。
ホームページは、動き回れない代わりに、いつでもお客様にお悩みの解決策を提案できます。
そのため、お客様の課題に寄り添いながら価値を伝える記載内容にする必要があると思います。
伝わっているかどうかは「数字」が教えてくれる
経営者の方の中には、「ホームページはあるけれど、どのくらい見られているか分からない」
という方が多くいらっしゃいます。
しかし、ホームページも経営と同じで、数字を見なければ改善はできません。
そこで活用するのがウェブ解析です。
ウェブ解析とは、ホームページに訪れた人の行動を分析し、改善につなげるための手法です。
例えば、どのページが読まれているのか、どのページで離脱しているのか、
どんな検索キーワードで訪問しているのかを確認できます。
ある食品メーカー様では、「アクセス数が少ないこと」が課題だと思われていました。
ところが実際に分析してみると、意外と(?)一定のアクセスがありました。
問題だったのは、複雑なページ構成のせいで商品ページまで進む人が少なく、
途中で離脱してしまっていたことでした。
つまり課題は集客ではなく、ホームページの作り方であったと言えます。
感覚だけでは見えない課題も、数字を見ることで明確になります。
利益につながるホームページは何が違うのか
成果を出しているホームページには共通点があります。
それは、自社が伝えたいことではなく、お客様が知りたいことを中心に設計されていることです。
例えば良いホームページをお持ちの食品メーカー様の場合、自社の歴史や設備紹介よりも先に、
「どんな悩みを解決できるのか」「他社との違いは何か」を伝えているケースが多く見られます。
そして、ホームページを訪れたお客様が、自然に問い合わせや資料請求へ進めるように設計されています。
一方で成果が出ていないホームページは、情報が整理されていなかったり、
問い合わせまでの導線が分かりにくかったりすることがあります。
どれだけ良い商品を持っていても、価値が伝わらなければ選ばれません。
どれだけ興味を持ってもらっても、行動しづらければ問い合わせにはつながりません。
利益につながるホームページとは、価値が伝わり、行動しやすいホームページと言えるでしょう。
中小企業診断士×上級ウェブ解析士だから見える「経営」と「Web」のつながり
ホームページ改善というと、アクセス数や検索順位の話になりがちです。
でも、アクセス数が増えても受注につながらない、問い合わせが増えても利益が出ない、といった
状態では意味がありません。
だからこそ私は、ホームページ単体ではなく、経営全体の視点から改善を考えています。
どの顧客を獲得したいのかや、どの商品を伸ばしたいのか、どのようなブランドとして認識されたいのか。
それらの方向性が定まって初めて、ホームページの役割も明確になります。
中小企業診断士としての経営戦略の視点と、ブランドマネージャーとしての視点、
上級ウェブ解析士としての分析の視点を組み合わせることで、
単なるアクセスアップではなく、利益につながる改善を目指すことができると考えています。
まとめ:ホームページは「価値を届ける仕組み」
良い商品を持っているだけでは、お客様には選ばれません。
大切なのは、その価値をきちんと正しく伝えることです。
ホームページは、企業の想いや強みを伝えるための大切な接点であり、その伝わり方を確認するために
サイトの解析手法があります。
もしホームページから問い合わせが来ないのであれば、商品に問題があるのではなく、
価値が伝わっていないだけかもしれません。
まずは、自社のホームページがどのような状態なのかを知ることから始めてみてください。
人間が健康診断を受けるように、ホームページにも定期的な診断が必要です。
ホームページを単なる会社案内で終わらせるのではなく、自社の価値を届ける仕組みとして育てていくことが、これからの時代の中小企業経営にますます重要になっていくものと思います。
